腹筋のカタチ

AYUMI

2010年11月06日 00:09


(c) LAKSHMI写真素材 PIXTA


コアトレーニング
フィットネス愛好家の皆さんはしょっちゅう聞く言葉でしょう。

コア=体幹部の深層部=を鍛えというか、安定させて姿勢の改善をしたり、いわゆるシェイプアップにつなげたりします。

その一つの方法をして、腹筋のエクササイズを頑張っている方も多いかな。

今回はちょっと専門的なお話しだから、自分の身体をしっかり見つめたい、変えたい方に向けてのお話しだと思って読んで下さいね。


先月から「ヘルスネットワーク」(日本フィットネス協会の会報誌)で始まった西端先生の連載はまさにそのコアについての最新の研究論文からの解説です。

小難しい話はおいといて、

ボディコンバットの腹筋パートや、他のレッスンの中でも腹筋パートがありますが、

イントラが指示してもいないのに、

一生懸命「Cカール」にアレンジして頑張ってる方が多い。

私が「お尻や骨盤はしっかり床につけたままやります!」
「腰が床についたまま行います」
と説明してても聞いてないなぁ~・・・
その方が運動強度が上がって効果が出ると信じてるから仕方ないですかね・・・

「Cカール」意図的に胸郭を骨盤に近づける腹筋エクササイズの形です。
膝を持ちあげて上体に近づけてやる腹筋のエクササイズもそうです。
ちょうど身体が英語の“C”みたいになるので、こう呼びます。

意図的なCカールは本来は腰の骨を曲げて行う動作なので、コアを安定させるトレーニングではありません。

背骨周りを強化し、腰痛を予防したり、コアを安定させてパフォーマンスを高める為の腹筋のトレーニングは実は・・・・・・

骨盤を(お尻を)ぴったり床につけたまま上体を丸める形を取ります。

ボールを投げたり、パンチを打ったりウエイトを持ちあげたりする時に、上体を曲げることはありません。

体幹部を(コアを)固定し腹筋の壁を硬くし上体を伸ばしたり回旋させたりします。

バーベルのシャフト挙げる時には絶対体幹部をまっすぐ保つ意識をしてますよね。
わざわざ腰丸めませんよね???

運動の動作や日常生活において、身体を曲げる動きというのは、高い確率で背骨に障害や痛みを発生させるので、あえて避けて通っているはずです。

にも関わらず、フィットネスの現場では「腹筋のトレーニング」の時に、どうして腰を丸めて上体を丸める方が効果があると思いこんでいるのでしょうか?

腹筋のトレーニング導入初期に「シットアップ」=膝を伸ばしたまま、もしくは曲げていても、反動で上体を90度は起す。
以前の体力テストの種目でさえありましたね。
これが常識的に行われていた結果、腰痛の原因になる形だと分かったため、
避けるように指導されたのです。

シットアップは腹筋の運動というよりは、「腸腰筋」(脚を胴体に引き付ける筋肉)の運動だからでもあります。

腰痛予防のため、
「膝は必ず曲げる」
「脊柱を必ず曲げる」
これは正しいのですが、
「脊柱というより腰を曲げすぎ」てしまったのが現在の常識的な腹筋の形となってしまいました。

試しに、骨盤を床につけたままカールアップしてみてください。
信じられないくらいきついですから。

これが背骨を安定させたまま、腹筋を使う
という正しい形です。

以前、競技エアロの第一人者で機能解剖学の専門家でもある【八木ふみこ】先生にも、
講習の時、フロアに寝て行う腹筋エクササイズの時に、みんな(現役イントラ)判で押したように骨盤が後傾するので、すんごい注意されました

フィットネス業界の中には常識のように定着しているエクササイズでも既に時代遅れのものや、安全性にかけるもの、実は効果が無いものなどが多くあります。

現場の運動指導者でさえ、その違いがわかってません。

最新の情報をチェックし、

それが本当なのかどうかは、自分で勉強しないと判断できません。

情報が多すぎて訳が分からなくもなります。


だから、専門家の先生が研究している論文やコラム、発表を随時チェックしていかなくてはいけません。


その中で、フィットネス愛好家の皆さんに役に立ちそうな内容や、必要な内容を分かりやすい言葉に代えて(これが難しい・・・・)お伝えしていきたいです。

今回は腹筋のカタチ。

皆さん、レベル上げてるつもりで腹筋の時に腰を丸めるのはもうやめましょう。

Cカールを敢えてやる時は別ですが、体幹は固めることによって背骨を保護し、バネのようにエネルギーを蓄えるということを理解して下さい。

適切な腹筋エクササイズのカタチとしては、

①骨盤を床につけたまま(または腰の下にタオルなどをいれ生理的な湾曲を残す)のカールアップ
②ホバー(まさしく体幹部はまっすぐでしょ)
③サイドブリッジ(やぱり体幹部はまっすぐです)

が挙げられるそうです。

興味のある方は、「ヘルスネットワーク」(日本フィットネス協会発行)
「フィットネス指導者のためのキネシオロジー」をご覧ください。

トレーニングおたくには目からウロコでしょう





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